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弁護士加藤英典のブログ

埼玉県所沢市の弁護士のブログです。

開廷表のこと

裁判所の廊下には、開廷表が張り出されています。その日に裁判所で行われる期日の事件名や当事者名が記載されているのです。本来は、裁判所に出頭した代理人や当事者に対して、この手続はこの法廷でやる、ということを案内するためのものです。私は、特に理由はないのですが、出頭した際には開廷表をざっと眺めています。
私が弁護士になりたてのころは、過払金の事件が多かったです。その日の期日の半分以上が過払金の事件ということもめずらしくありませんでした。最近は、過払金の事件はぐっと少なくなり、1日に1~2件あるかないかぐらいになりました。
最近になって増えたように思えるのは、交通事故事件です。当事者の権利意識の高まりなのか、損保会社が保険金を値切っているということが周知されてきたのか、請求額がそれほど大きくない事件でも訴訟になっている件が見られます。
地元の裁判所では、当事者名だけでなく代理人名も記載されることになっていますので、「○○先生はこんな事件をやっているのか。大変そうだな。」ということもあります。変わったところでは、原告本人が地元の弁護士で、事件名が弁護士費用等請求事件ということもありました。「××先生は依頼者に弁護士費用を踏み倒されたのか」と密かに××先生に同情しました。

『袴田巌 夢の間の世の中』

私が弁護団員をしている袴田事件を題材にした映画「袴田事件 夢の間の世の中」が2016年2月から各地の映画館で公開されます。
www.youtube.com
釈放後の袴田巌さんとお姉さん(袴田秀子さん)の日常を撮影したドキュメンタリー映画です。
私も関係者向けの試写会で見せていただきましたが、浜松での巌さんの生活の様子やその中で巌さんの表情が徐々に明るくなっている様子には感慨深いものがありました。
映画は、巌さんや秀子さんのキャラクターの面白さにあふれていました。再審事件を題材にした映画だというのに、なぜか試写会では観客席から笑い声があがっていました。
劇中の後半、巌さんが後楽園ホールでボクシングを観戦したとき、予定になかったのにリングにあがりだす場面がありました。やはり巌さんにとってボクシングは特別な思いがあるのでしょうか。
それを見ていて思い出したのが、再審開始決定の翌日のことです。その日、私は巌さんが宿泊していたホテルから都内の病院に移動し、入院の手続をとるのに付添っていました。私達弁護団員や支援者の方が巌さんに話しかけても、巌さんには反応らしい反応がなく、47年以上に渡って拘束されたきた傷の深さが感じられました。ところで、この日、秀子さんはボクシング関係のイベントに参加しており、病院への到着が遅れていました。私は、病室の巌さんに「ボクシング協会の人にはお世話になったから、元気になったら、巌さんもお礼に行きましょうね」と話かけました。巌さんは「ボクシング」という言葉に反応し、しばらく考え込む様子をした後、「ボクシングはいい。ボクシングをやると根性がつく」と呟きました。私は、ボクシングのことには反応するのか、ボクシングというとまず「根性」という言葉がでてくるのはさすが年間試合数の日本記録保持者*1だ、と感心したものです。
あの再審開始決定翌日の巌さんと劇中後半の巌さんを比べると、人間の心は47年以上の身体拘束による傷からもここまで回復できるものなのかと驚きます。
弁護団員としては、多くの方々にこの映画を見ていただき、この巌さんを再び東京拘置所の確定死刑囚の房に連れ戻すことは許されるのか、現在も東京高裁で継続中のこの事件のことに思いを馳せていただきたいと思います。

*1:袴田巌さんは、1960年に年間19試合(13勝)をしています。この記録は現在でも年間試合数の日本記録です。現在は選手の安全管理のため試合の間隔を空けていますから、今後も破られることがないでしょう。

「野々村元県議を強制出廷へ、神戸地裁が勾引状」

詐欺罪等で在宅で起訴された元県議会議員の被告人に対して、神戸地方裁判所が勾引状を発布したと報道されています。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2685827.html
捜査中に逮捕・勾留されている被疑者が公判請求された場合、通常は、起訴後も勾留されます。この場合は、公判が終わって判決を言い渡されるまでは、被告人は拘置所等に収容されています。これに対して被疑者が逮捕・勾留されていない場合、通常は公判請求後も身体を拘束されません。この場合を実務上「在宅」と呼んでいます。被告人は公判が継続している間も普通に生活をし、公判期日が行われるときには自宅から裁判所に出頭します。
ところが、在宅の被告人が公判期日に出頭しないことがあります。被告人が出頭しないと審理をすることができませんから、被告人が出頭しないおそれがあるときには、裁判所が勾引状を発布します。勾引は、捜査のときの逮捕と同じような手続です。おそらく公判当日の朝に検察事務官や警察官が被告人の自宅を訪れます。最初は任意の出頭を促すでしょうが、被告人が任意に出頭する様子がないのであれば、強制的に出頭させます。これは国家権力の行使ですから、被告人が「出頭したくない」と泣き叫んでいても、警察官らが被告人を分捕まえて自宅から引き出してでも裁判所に連れて行きます。
実は、在宅の被告人が公判期日に出頭しないことはよくあります。特に、捜査中からずっと在宅の事案ですと、事件発生から第1回公判までにかなり日数が経過していることがあり、被告人本人が「あの事件はもう終わったこと」と勝手に思い込んでしまい、裁判所からの呼出状等を無視してしまうことがあるのです。ですが、被告人が公判を欠席しても、いきなり勾引ということは通常はありません。裁判所としても、できるだけ強制的な手続はとりたくないので、様々な方法で出頭を促し、それでも何回も公判を欠席されたときにやむを得ずに勾引状を発布します。私も自分が国選弁護人を務めた事件で被告人に勾引状を発布されたことがありましたが、被告人が公判を4回欠席し、その間被告人が裁判所・検察庁・弁護人と連絡をとれず、やむを得ずに第5回公判の際に勾引状が発布されました。
今回の事案は、被告人が第1回公判を欠席し、第2回公判の際に勾引状が発布されたということですから、実務上は珍しいケースと思います。第1回公判後に更新された被告人本人のブログの内容等も考慮して、次回公判に出頭しない可能性が高いと裁判所が判断したのではないでしょうか。

「川越 裁判所 駐車場」

このブログや事務所のホームページのアクセスログを見ていると、「川越 裁判所 駐車場」で検索してくる方をちらほら見かけます。裁判所に自動車で行こうとしている方が、裁判所に駐車場があるのかを調べているのでしょう。
川越の裁判所(さいたま地方裁判所川越支部・さいたま家庭裁判所川越支部・川越簡易裁判所が同じ建物です。)には、一般来場者用の駐車場が用意されています。ですが、来場者に比べると駐車場の台数が少ないのか、時間帯によっては満車になり、駐車できないこともあります。依頼者と裁判所で待ち合わせをしたとき、「裁判所の近くまで来ているのですが、駐車場が満車で車を停められません!」等と連絡があり、依頼者が車を停められる場所を探している内に期日の時刻に遅れてしまったこともあります。ですので、駐車場はなくはないのですが、できるだけ電車・バス等の公共交通機関を利用した方がよいと思います。
地元の弁護士も、川越の裁判所に出頭するときは、公共交通機関を利用していることが多いようです。中には、自家用車で移動しており、確実に駐車できるように、裁判所の近隣に月極駐車場を借りている方もいるようです。

事務所のホームページを更新しました。

事務所のホームページを大幅に更新しました。
ribbon-law.jp
レシポンシブデザインのテンプレートを使用しています。パソコンで見ている方は大きな変化がないでしょうが、スマートフォン等で見るとレイアウトが大きく変わっています。
今まではスマートフォン用のホームページも用意しておらず、最近のネットの実情に合っていませんでしたが、ようやく体裁が整いました。